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Q.思春期の子供とコミュニケーションを取る方法を教えてください。/38歳シングルマザー Tさん

A.真密先生

ご相談いただきました「ご縁」に感謝いたします。

 

 

思春期の子供さんを持つ親御さんにとっては、子供さんとのコミュニケーションをどう取れば良いかなど、戸惑ったりしますよね。
子供さんへの接し方が上手くいかなくて、自分を責める、悲しくなる、自分は母親失格でないかと思ったりする事もあるでしょう。
まずは、あまり自分を責め過ぎないでください。

 

 

娘さんは感受性が強く、周り(友達)への共感力に長けていらっしゃいます。
理解力も高いので、学校では周りに合わせ過ぎて、娘さんが少し疲れているところもありそうですね。

スマホに夢中なのは
「友達とSNSでもやり取りをしておかないと、話題についていけなくなるのではないか」
「私だけ仲間外れにされないように、みんなに合わせなきゃ」
というような娘さんなりの思いがあるようです。
つまり、学校の友達と上手くやっていきたいからスマホに夢中になっている…という理由があります。

そして、娘さんは自分の好きな事(マンガを読んだり、音楽を聴くなど)をして「部屋に籠る事」も好きでしょう。
そこで自分自身を「リラックスさせている」とも視えています。

 

 

娘さんはもともと素直で、Tさんに似て真っすぐなところがありますね。
そして、娘さんは、他人に自分のしている事を強く否定されたり反対されると、頑固な面が出て反発します。
ただ、もともと普段は素直なので、聞き上手で、学校でも友達の話を聞いて、共感してあげているようです。
ですので、家庭では「聞き役」ではなく、Tさんに 【話を聞いて欲しい】と思っています。

Tさん自身は真っすぐなタイプで、思っている事が態度(表情・言葉)に出やすいようですね。
性格が真っすぐであるところ、責任感が強い所がTさんの長所です。
Tさんはもともと、人のお気持ちも汲める人で、それゆえに心配性なところがあるので、家族ではない職場の人など、他人との関係の距離感は上手ですが、家族となると心配する気持ちが強くなるようですね。
もちろん娘さんの事を心配するのは親として当然です。

 

 

そして、Tさんは悩むと表情に出やすいので、娘さんの事を心配をするあまり、娘さんの前でも表情に出ているのでしょう。
娘さんが、食事中にスマホを見ていたり、Tさんと違う行動をすると教育上悪いと心配し、娘さんを叱り、「食事中にスマホを見ないで」となりがちではないでしょうか。
そうした事で娘さんが反発し、だんだん口をきかなくなってしまった、目も合わせなくなってしまった、という事が感じ取れます。
もちろん、親として教育が必要であると、叱ったり、注意するお気持も理解できますよ。

ただ、今は娘さんが、Tさんに対して、目も合わせない、口もきかないという状況なので「やってはいけない事」を注意する(叱る)ハードルを下げてみるのが良いでしょう。
自分自身や他人を傷つける事以外は大目に見て、 今は少し娘さんに注意する事を減らしてみませんか?
親子であっても、お互い一人の人間として「別の人格」であり、「一人の人間」 対 「一人の人間」という関係だと思っていてくださいね。

 

 

Tさんは、子育てを一生懸命されていらっしゃるところが視えています。
そして、「自分のタイプと娘さんのタイプの違い」をより意識していただくと良いようですね。

Tさんは、娘さんが「スマホばっかり見ているから スマホ中毒じゃないか」「親に言えない事があるから、部屋に籠っているのではないか」と「決めつけない」で接してあげてください。娘さんなりにそうしている「理由」があるのです。

ですので、結論として、とTさんが娘さんとコミュニケーションを取るにはどうすれば良いか…というと
娘さんがしている事を教育上悪い事であると決めつけず、【興味がある事を通じてコミュニケーションを取る】という事でしょう。

 

 

例えば、Tさんが「スマホ見てるの楽しそうだけど、どんな面白いものがあるの?」と聞いてみたり「面白そうだね~」と共感してあげると良いでしょう。
そして、「ママの若い頃にスマホがあったら良かったな~」「今、どんな事が流行っているの?」など、娘さんが好きな事、興味がある事でコミュニケーションを取ってみてくださいね。

そうすると、娘さんは「お母さんは自分を否定しないし、共感してくれている」と感じるようです。
そして、今は硬い表情が徐々に柔らかくなり、娘さんの口からポツポツと言葉が出てきそうです。
娘さんの方からTさんに、興味がある事の話をしようと距離を縮めてきそうですよ。

 

 

Tさんは、娘さんの言葉や態度の変化を否定せず、おおらかに受け止めてあげてください。
そして、いつでも意識していただきたいのは話をするときは話す「タイミング」と「量」に気を付ける事です
特に生理的な欲求が満たされている時は(ご機嫌な時)は話をしやすいタイミングであるので、お菓子を食べている時や食事中、食後に話しかけるのが良いタイミングであるでしょう。

進路をどう考えているか…についてはTさんが娘さんと日常会話が出来るようになってからが良さそうですね。
というのも、目を合わせる事が出来ないような険悪な状況で、進路の話をしてしまうと娘さんの反発を招く可能性が高いからです。
そうならないようにしましょうね。

 

 

そして、徐々に進路の事ができるようになってからも、進路について話す時は
・話を最後までゆっくり聞く
・進路を否定しない
・すぐに助言しない(あなたは数学が苦手だからまずは数学を頑張って。〇〇の高校がいいよ、など)
・余計な一言は控える(もう少勉強してくれたらいいのに…など)
事に気を付けてくださいね。

そして、娘さんの交友関係についても同じです。
まずは目を合わせる事ができるようになり、娘さんの興味がある事を通じてコミュニケーションを取れるようになってから、「進路」を「交友関係」に変えて、話すのが最善策でしょう。

 

 

時期的には、娘さんに精神的にも余裕がある夏休み、8月2~4週目くらいの間や9月の連休がある時期に、話かけると良いと視えるので参考になさってくださいね。

Tさんは、仕事、家事、子育てに忙しいでしょうが一人でも良いですし、ママ友とでも良いのでゆっくりカフェで一息ついたり、日々の生活にも「ホッとする時間」を作ってみてください。
そして、「私が娘に生き方を教えこまなきゃ」というのは一旦、横に置いておいてくださいね。
一人で抱え込まないでください。

そして、Tさんが日常生活をイキイキ過ごして、娘さんに「生き方を背中で見せる事」も大切ですよ。
もちろん、人間ですので、悩んだり落ち込む事もあるでしょう。そして常に明るい姿を見せる事が難しい時もあるかと感じますが、出来る限り、子供さんの前では特に家庭の「太陽のような存在」でいる事を心掛けてみてください。

 

 

親子関係が円滑になりますよう心より祈念しております。
ありがとうございました。

A.彩雲風人先生

二人は、とても似てる親子だと思います。考え方、物事の捉え方に共通点が多いのではないでしょうか。

 

 

Tさんは、誰とでも明るく接し友好的ですが、団体行動は苦手、お金や名誉より精神の自由を大切にする人で、制限されたり、束縛されるのを嫌います。
「恥」「嫉妬」などの恥ずべき感情を感じたときに、それを知的に理解しようとする葛藤を抱えています。
人と適度な距離を持っている方が心地よいと感じる人です。
娘さんは、リーダーシップがあり、競争心やパイオニア精神が強く、裏表がなく正直に行動します。

二人に共通しているのは、人と強く結ばれたいと言う思いが強く相手のことをより深く知りたい、自分のことを認めてもらいたいと言う行動に出て、そんなつもりはないけれど、結果的に嫉妬や束縛していたという傾向があります。
親になった時に、愛情の深さと厳しさを持っています。
「この子のため」という大義名文から、子供を思い通りにしたいという、支配欲が強く出る傾向があります。
今のTさんの状況は、まさにその表れでしょう。

 

 

また、これもお二人に共通していることですが、自分がコントロールできない状況に置かれることをとても、恐れる傾向があります。
今、Tさんは娘さんが、思春期を迎え自分と距離を取ろうとすることが、とても不安に感じておられます。
一方、娘さんも受験という人生の中で、最初に出会った、大きな岐路に対して不安で押しつぶされそうな気持ちを抱えながら、その気持ちをうまく伝えることができずに、Tさんと距離をとることで、なんとか気持ちに気づいて欲しいと願っています。
また、常に気にかけてもらい、細かに世話を焼いてくれることに感謝しつつも、時に支配されるような感覚に陥り、それから逃れたいとの思いもお持ちです。

娘さんとの付き合い方についてのアドバイスですが、感性や考えたがよく似た二人です。

Tさんが娘さんと同じ年だった時のことを思い出してください。
同じことを娘さんも今、思っています。
母親として心配のあまり「どう思っているの」「どうするの?」と言いたくなるでしょうが、「お母さんがあなたの年齢の時には…」と一人の女性として、娘を信じているよ、見守っているよというメッセージを伝えていくことに努めましょう。

 

 

Tさんの経験を聞いているうちに自分と同じような経験をし、同じようなことを考えていたことに気づき、いつも暖かく見守ってもらえていることに気づき打ち解けて、いろんなことを話してくれるようになるでしょう。10月ごろには、新しい親子関係が始まっていることでしょう。

これまで一人で子育てをされてきて、大部分のエネルギーを娘さんのために費やしてこられたと思います。
しかし、もう娘さんも、一人の女性としての歩みを始めていく段階に差し掛かりました。
これから、ますます一人の女性として、自分の時間を送ることが多くなるでしょう。
ご褒美の意味でも、Tさん自身のために、少しエネルギー使ってみませんか。
これまでできなかった習い事でもいいし、キャリアアップに向けての勉強でも。その経験を娘さんに話すとき、二人の関係は新たなステージに進むと思います。